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甲状腺疾患とは?
甲状腺ホルモン異常による疾患を診断・治療
甲状腺疾患とは、甲状腺ホルモン異常による疾患です。
甲状腺とは喉ぼとけの下部に存在するH字をした臓器で、甲状腺ホルモンの分泌を担っています。
甲状腺ホルモンは身体全身に作用して新陳代謝を促進する働きを持ちますが、このバランスが崩れることで様々な症状を引き起こします。
まずは一度お気軽にご相談ください
甲状腺疾患の症状には個人差があり、場合によっては経過観察のみで積極的な治療を行わないこともあります。
ただし、その見極めには専門知識を持った医師による診察や、採血検査、超音波検査・CT・MRIによる画像診断が欠かせません。
当院ではこれらの検査・治療に加えて、必要に応じて高度治療を行うことのできる医療機関への紹介体制も整えておりますので、まずは一度お気軽にご相談ください。
甲状腺疾患について
甲状腺ホルモンは、多すぎても少なすぎても身体に悪影響を及ぼします。
下記にて、主な3つのパターンの症例をご紹介します。
ホルモンが過剰の場合
甲状腺機能亢進症は、「バセドウ病」とも呼ばれています。
主な症状は、動悸。息切れ、手が震える、疲れやすい、生理不順、眼球突出などです。
甲状腺ホルモンは新陳代謝を促すホルモンのため、これが過剰に産生されることで、通常よりも疲れやすい状態に陥ります。
主に薬物治療を行いますが、ご妊娠中の方では投与できない場合がありますので、治療開始前に必ず妊娠の可能性についてお伝えいただきますようお願いいたします。
ホルモンが不足している場合
甲状腺機能低下症とは、常に代謝機能が低下した状態が続く疾患で、全身倦怠感、無気力感、乾燥肌、発汗しなくなる、便秘、脱毛、声のかすれ(嗄声)、難聴、肥満などの症状が現れます。
全身の代謝が落ちていくため、肥満になりやすく、様々な生活習慣病を合併する危険もあります。
治療において、甲状腺ホルモンを補充する薬剤を服用します。
甲状腺ホルモンは体内での微妙なバランスが求められるため、細かい用量設定ができるよう、定期的な血液検査が必要となります。
そのほかには甲状腺にヨウ素が集まる性質を利用して、放射性ヨウ素を用いた放射線療法を行うケースもあります。
甲状腺そのものに腫瘍がある場合
甲状腺そのものに腫瘍があることを、甲状腺腫と言います。
多くの場合は健康診断で甲状腺の腫れを指摘され、精密検査で発見されます。
ただしすぐに治療が必要ということではなく、大半は良性の腫瘍で、経過観察がなされるケースもあります。
重症の場合は、甲状腺腫を切除する治療が選択されますが、その後は失った甲状腺の代わりに薬物によって甲状腺ホルモンを代替する「ホルモン補充療法」を永続的に行う必要があります。
甲状腺疾患が進行すると…?
心臓病などの命に関わる病気とも関連があります
甲状腺ホルモンは身体の新陳代謝を高めるホルモンであり、その作用の多くは心臓や血圧などの循環器系に強く現れます。
そのため循環器疾患の隠れた原因として、甲状腺の異常が指摘されることが多々あります。
甲状腺ホルモンが過剰に産生されていると、動悸や頻脈、不足していると徐脈という症状が現れるようになり、心臓へ多大な負荷をかけることになります。
最終的には心不全、不整脈、意識障害という重篤な症状を引き起こすきっかけともなります。
甲状腺疾患はホルモン異常による疾患ですが、心臓病などの命に関わる疾患と密接に関わっていると言えますので、甲状腺疾患を放置することなく早期から当院へご相談ください。