高血圧

 

高血圧とは?

血圧が正常値よりも高い状態

高血圧とは?

高血圧とは、安静状態での血圧が持続的に正常値よりも高い状態を指します。
心臓を中心として、血液は体内の隅々まで循環しています。
血液を全身に送るためには血液に勢いよく力をかけて送り出す必要があり、この時に必要な血液の圧力が「血圧」です。
血圧には、収縮期血圧(最大血圧)と拡張期血圧(最小血圧)の2種類があります。

収縮期血圧(最大血圧)

収縮期血圧(最大血圧)とは、心臓が動いて全身に血液を送り出す際に加わる圧力で、一番圧力が強い血圧となります。

拡張期血圧(最小血圧)

拡張期血圧とは、全身を巡った血液が心臓に戻り、心臓が次の収縮に備えて拡張している際の圧力で、最も圧力の弱い血圧となります。

 

高血圧の種類・原因

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」という種類があり、それぞれで原因や治療方法が異なります。

本態性高血圧

本態性高血圧とは、一般的な高血圧のことを指します。
生活習慣病や遺伝などが原因で、明確な原因がわからない高血圧となります。
通常、生活習慣の改善や薬物療法などで血圧のコントロールをはかります。

二次性高血圧

二次性高血圧とは、明確な原因がある高血圧のことを指します
例えば、腎臓疾患や内分泌系の疾患、薬の副作用などが原因になることがあります。
この場合、原因疾患を治療することが必要で、高血圧そのものを治療するだけでは効果が期待できません。
一般的に血圧が高いと、心血管系の疾患リスクが高まります。
そのため血圧が高い場合には、定期的な検査を受けて、適切な治療を受けることが大切です。

 

高血圧の合併症

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」という種類があり、それぞれで原因や治療方法が異なります。

動脈硬化により様々な合併症が起こります

高血圧になると、血管が硬くなってしまうことが多く、脳や体に必要な酸素が足りなくなるため、心臓がより多くの血液を送り出そうとして血圧が上がります。
この状態が続くと、血管に負担がかかり、動脈がダメージを受けてしまいます。
また、血液中の成分が動脈の壁に入り込んで動脈硬化が進行し、血液の流れが悪くなって血管が詰まり、心臓や脳、腎臓などで病気を引き起こすことがあります。

このような合併症のリスクがあります

  • 血管病変(動脈硬化、動脈瘤など)
  • 脳卒中(脳出血、脳梗塞)
  • 冠動脈疾患(心筋梗塞、狭心症)
  • 心不全
  • 腎臓病(腎不全)
  • 網膜症(失明の原因となることがあります)
  • 末梢動脈疾患(下肢の痛み、歩行困難など)
  • 勃起不全(ED)

など

 

高血圧の診断基準

安静状態で持続的に血圧が高い場合に診断

高血圧は、運動や気温差などによる一時的な血圧上昇は含まれず、安静状態で持続的に血圧が高い場合に診断されます。
そして血圧は、「正常値→正常高値血圧→高値血圧→Ⅰ~Ⅲ高血圧」と詳細に分類されています。
高血圧はⅠ度・Ⅱ度・Ⅲ度の3段階に分けられ、疾病リスクと照らし合せて、治療方法が選択されます。
なお、正常高値血圧は、「高血圧の一歩手前で、注意が必要なレベル」で、高血圧予備軍となるため、安心はできません。

血圧の分類と診断
分類 診察室血圧(mmHg) 家庭血圧(mmHg)
収縮期血圧

(最高血圧)

拡張期血圧

(最低血圧)

収縮期血圧

(最高血圧)

拡張期血圧

(最低血圧)

正常値 120未満 かつ 80未満 115未満 かつ 75未満
正常高値血圧 120-129 かつ 80未満 115-124 かつ 75未満
高値血圧 130-139 かつ/または 80-89 125-134 かつ/または 75-84
Ⅰ度高血圧 140-159 かつ/または 90-99 135-144 かつ/または 85-89
Ⅱ度高血圧 160-179 かつ/または 100-109 145-159 かつ/または 90-99
Ⅲ度高血圧 180以上 かつ/または 110以上 160以上 かつ/または 100以上
(孤立性)

収縮期高血圧

140以上 かつ 90未満 135以上 かつ 85未満

※日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」 日本高血圧学会 2019年7月更新

 

高血圧の治療

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」という種類があり、それぞれで原因や治療方法が異なります。

早期に適切な治療を受けましょう

高血圧と診断されても、早期に適切な治療を受け、生活習慣の改善を行うことで、健康的な生活を送ることが可能になります。
奈良市のおおもりクリニックでは、患者様それぞれの状態に応じた生活習慣の改善をご提案し、健康的な毎日をサポートいたします。

症状がなくても安心できません

高血圧と診断されても、自覚症状がないことがほとんどです。
血圧がかなり高くなると、頭痛やめまい、肩こりなどの症状が現れる場合がありますが、これらの症状は血圧とは関係がないこともあるため、高血圧は自覚症状があてにならない病気と言えます。
ですので、症状の有無にかかわらず、クリニックへ相談して適切な治療を受けるようにしましょう。

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