脂質異常症

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脂質異常症とは?

中性脂肪やコレステロールの代謝で異常が生じた状態

中性脂肪やコレステロールの代謝で異常が生じた状態

脂質異常症(高脂血症)とは、中性脂肪やコレステロールの代謝で異常が生じた状態です。
LDL(悪玉コレステロール)値が140mg/dL以上、HDL(善玉コレステロール)値が40mg/dL以下、また中性脂肪(トリグリセリド)値が150mg/dL以上のいずれかが該当する場合に診断されます。

中性脂肪やコレステロールは、適切な量であれば健康に必要な栄養素です。
ですが、脂質異常症が放置されると、心血管疾患などの深刻な合併症を引き起こす恐れがあります。
そのため、健康診断などで脂質異常症が指摘された場合には、お早めに奈良市のおおもりクリニックへご相談ください。

 

脂質異常症の種類・原因

脂質異常症の原因は、大きく3つあります。

①食生活や運動などの生活習慣
②遺伝的な体質
③他の病気、体の変化、薬の影響など

これらの中でも①の生活習慣が原因となる脂質異常症が最も多く、全体の9割以上を占めています。

生活習慣による脂質異常症

生活習慣による脂質異常症の原因として、最も一般的なのは、カロリー過多と運動不足による肥満です。
特に、中性脂肪は糖質の過剰摂取によって高くなり、内臓脂肪型の肥満を引き起こします。消化の早い糖質は血糖値を急上昇させ、余ったエネルギーが中性脂肪に蓄積されるためです。

コレステロールに関しては、体内での合成が全体の2/3を占めます。
食品からのコレステロール過剰摂取も問題ですが、中性脂肪や内臓脂肪の増加を避けることもとても重要です。

遺伝的な体質による脂質異常症

遺伝的な体質による脂質異常症は、両親のいずれかが高コレステロール血症である場合や、自身が体重増加していなくても高コレステロール血症を発症する「家族性高コレステロール血症」によるものです。

他の病気、体の変化、薬の影響による脂質異常症

慢性腎臓病、甲状腺機能低下症、閉経、ピルや抗精神病薬の使用によってコレステロール値が上昇することがあります。
また、アルコールの過剰摂取、ストレス、喫煙も中性脂肪と悪玉コレステロールを増加させる原因になります。
これらの生活習慣に心当たりがある方は、食生活や運動習慣を見直し、生活改善を心がけることが大切です。

 

脂質異常症の合併症

脂質異常症は通常症状が現れませんが、長期間続くと動脈硬化症を引き起こし、心臓の虚血性疾患や脳梗塞などの合併症のリスクが高まります。
これらの合併症を予防することが、脂質異常症の治療の重要な目的となります。

このような合併症のリスクがあります

  • 動脈硬化症
  • 虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)
  • 脳梗塞
  • 高血圧
  • 糖尿病
  • 肝臓障害
  • 膵臓炎
  • 脂肪肝
  • 腎臓病
  • 眼疾患(網膜症など)

など

 

脂質異常症の診断基準

脂質異常症は、下記の基準により診断します。

LDLコレステロール 140mg/dL以上 高LDLコレステロール血症
120~139mg/dL 境界域高LDLコレステロール血症
HDLコレステロール 40mg/dL未満 低HDLコレステロール血症
トリグリセライド 150mg/dL以上(空腹時採血) 高トリグリセライド血症
175mg/dL以上(随時採血)
Non-HDLコレステロール 170mg/dL以上 高non-HDLコレステロール血症
150~169mg/dL 境界域高non-HDLコレステロール血症

 

脂質異常症を治療して合併症を防ぎましょう

自覚症状がないので見過ごしやすい傾向にあります

脂質異常症はほとんど自覚症状がないため、見過ごしやすいという特徴があります。
その結果、血管内にコレステロールが蓄積され、血栓ができて動脈硬化が進行することになり、心筋梗塞や脳卒中などの病気を引き起こす原因となります。
また中性脂肪の増加は膵臓の炎症を引き起こし、急性膵炎の原因にもなります。

こうした合併症を防ぐには、クリニックできちんと検査を受けてお体の状態を把握したうえで、適切な治療により血液中の脂質値をコントロールすることが大事です。
健康診断などで「脂質値に異常がある」と指摘された方は、そのままにせずに当院へご相談ください。

0742-53-3955

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